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ZESDA's blog

日本の技術と世界のニーズをつなげるプロデューサーの支援・育成を通じて日本企業のグローバル競争力の強化を目指すNPO法人ZESDAのブログです。

プロデューシング・システムを創ることで、日本経済の活性化を目指す、NPO法人ZESDAのブログです。


岡山県真庭市 郷原漆器の館について

こんにちは。ロンドン支部長兼石川支部長の野崎です。
現在仕事で関わっている岡山県のとある市について、インバウンド向けに非常に可能性がある地域だと思いましたので記事を書かせていただきました。
お読みいただけましたら大変幸いです。


岡山県北部に位置する真庭市という市があります。さらに真庭市の北部、ほぼ鳥取県境に蒜山(ひるぜん)高原という春は新緑、夏はサイクリング、秋は紅葉、冬はスキーを楽しめ、目を見張るような雲海が見られる雄大な土地があります。

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そして、その中に、海外の方から大きく注目を浴びるポテンシャルを持った、「郷原漆器の館」という漆器の生産地があります。

漆器は、諸説ありますが、欧州ではかつて「japan」と呼ばれていました。海外の歴代の王室が好んで使っていた事実もあり、現在も外国の方が漆器、漆だから出せるしっとりとした質感やゴージャスな金の蒔絵、漆黒の美しさに魅了し続けられています。そんな漆も、現在国内で使われている漆の約98%は中国産漆で、国産はわずか2%。漆を採取するために高度な技術が必要とされる、漆掻き職人の減少、その他漆器生産に必要とされる職種での後継者の問題など、縄文時代早期(約9,000年前)からの歴史を持つ日本のを代表する伝統は、残念ですが大きく昔とは状況が異なっています。

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郷原漆器公式HPより抜粋)

蒜山高原には郷原という集落があり、そこでは600年もの間、「郷原漆器」と呼ばれる普段使いの丈夫で美しい漆器が作り続けられていました。
最盛期には年間40万個も生産され、それらは街道を経て松江や出雲地方まで流通していたと云われています。しかし、昭和の代に入り戦争の勃発による人手不足と、漆が統制品になり入手困難になったことも重なり、昭和20年の終戦を境に生産は途絶えてしまいました。

ですが、昭和60年から岡山県郷土文化財団によって調査研究が進められ、その試作品をもとに、平成元年から地元有志による復活生産への取り組みが始まりました。平成4年には「郷原漆器生産振興会」を立ちあげ、平成8年には「郷原漆器」が岡山県指定重要無形民族文化財に指定され、生産拠点として建設され、今日に至っています。

真庭市では、20年程前から漆を植え始め、毎年漆を採取しています。漆の苗木を植えてから成長するまでには約15年から20年を要し、1本の漆の木からはたった200グラム程度の漆しか採取できません。長い歴史と伝統を誇り、日本文化を形成してきた漆。漆器の生産地、漆芸家が必要とするに加え、国宝・重要文化財の修理・修復になくてはならないものとなっています。

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蒜山高原の漆の様子


苗木を植え育てていくことは毎年の手入れや管理の煩雑さ、人手や資金が必要とされることもあり、漆を採取できるまでに育て上げることは容易ではありません。昔から漆器の産地として栄えてきた地域でも、現在植栽に成功しているところはほんのわずか。

真庭市は採取できる漆の数は決して多くはないものの、漆を植え、採取し、漆器を完成させるに必要な全ての工程が一つにまとまった貴重な地域。漆器を完成させるには、他にも、「木地師」(木をを加工し、椀や盆等を製造する人)、「塗り師」(加工した木に漆を塗る仕事)、また「珪藻土(けいそうど)」(漆に珪藻土の粉を混ぜることで、漆が珪藻土焼成され固くなった細かな孔に入り込み、漆と地の粉の両方で木地をしっかりと守り、漆器を丈夫にする役割があります)が必要とされる等、漆器を生産するために必要な要素は複数あり、そしてどれ一つとして簡単に用意できるものはありません。真庭市には、昭和化学工業(株)岡山工場の珪藻土採石場もあります。

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蒜山珪藻土(けいそうど)の様子
(蒜山ガイドクラブHPより抜粋)

一つの地域で漆器の生産に必要な全てを備えているという点は、この地域の持つ非常にユニークなポイントであり、海外の日本の伝統を体験し触れたい人にとっても大きな魅力となることでしょう。今後の真庭市の海外発信への動きにぜひご注目いただけましたら幸いです。



参考
木地師さんが漆や漆器についてのレクチャーを小学生の子供達にしている様子。小学生はほぼ日常生活では漆器に触れる機会はないと言います。伝統を継承していく上で地道ですがこのような取り組みは意義があると思いますし、子供達も大きくなってもどこかでこの授業を思い出して、地域が誇る伝統を大事にして行って欲しいです。

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木地師さんが木を加工する様子
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採取した後の漆と木地師さん
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「第2回 プロデューサーシップ論講座~プロデュースの理論と実践」開催報告

この度当団体は、2016年12月21日(水)政策研究大学院大学にて、
「研究・イノベーション学会(http://jsrpim.jp/wp)」内の「イノベーション・フロンティア 分科会」とともに「“個人・若者・女性の活躍時代” 第2回プロデューサーシップ論講座」を共同開催いたしました。

プログラムは2つの講演と参加者によるフリーディスカッションという構成です。

一つ目の講演は「総合戦略から実践へ」をテーマにローカルファースト研究所 所長 関 幸子 氏にご講演いただきました。
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関氏は三鷹市役所入庁し図書館、企画、経済課を歴任。退職後は株式会社を立ち上げ、多数の自治体の活性化プロジェクトの企画・運営を行われています。
その官と民両方の立場のご経験から、さまざまなステークホルダーをつなぎプロジェクトを形にしてゆくプロデューサーが、
地方創生において非常に重要で将来性のあるポジションであることを実際の事例をもとに語られました。

2つ目は当団体代表の桜庭大輔が、自身のOxford修士課程のテーマでもある「イノベーションを導く『カタリスト』と『プロデュース理論』について」を講演いたしました。
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現在強く求められているイノベーションは、ある有能な人間・団体だけの努力や才能で現れるのではなく、
彼らとそのプロセスに必要な人材・情報・資金などを解釈し、適切に注ぎ込む「カタリスト」の存在が不可欠で、
それら全体を組み立ててゆくことがプロデューサーシップ®であり、それを発揮できる人物がプロデューサーであるという考えを
体系立てて説明しました。

講演後のフリーディスカッションも活発な議論が行われましたが、講演とディスカッションいずれにおいても共通していたテーマは、
変化・新しいことへのアクションを自ら見つけ、自らが情熱をもって活動することが、イノベーションを成功させる最大の原点になるということであったと思います。
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本講座は、今後3年にわたり2か月に一度偶数月の開催を目途に活動してまいります。
また今回および今後の講演録も電子書籍にて販売の予定です。

どうぞ今後の活動にご期待ください!

「トーキョー会議2016」開催のご報告

ZESDA共催

2016年12月11日(日)、NPO法人ZESDAは、東京丸の内3×3 Labo Futureにて、CISA(在日本留学生会協議会)、MSN(文科省奨学生ネットワーク)とともに、
日本で学ぶ外国人留学生を中心とした企画運営委員会を組織し、日本最大級の留学生ディスカッションイベント「トーキョー会議2016」を共催いたしました。

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第一部の基調講演では、井上洋氏(日本経済団体連合会教育・スポーツ推進本部長)から「日本企業の付加価値創造と留学生への期待」と題した講話を頂戴しました。

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井上氏は、外国人受け入れ推進に関する日本経済界の各種の取り組みを紹介しながら、日本企業がイノベーションを促進する上で、高度外国人人材の活躍が益々必要になってくると述べられました。


第二部では、日本人ビジネスマンと外国人留学生をバランスよく交えた小グループに分かれ、少人数ディスカッションを行いました。

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グループごとに、高等教育のあり方や日本における英語教育、日本における外国人の就労環境など、「内なる国際化」にまつわる各種トピックを選んで議論しました。議論の後は、それぞれのグループで話し合われたことをグループ間で共有しました。

参加者は、申込時の本人の希望に沿って、日本語で議論するグループ、英語で議論するグループに振り分けられました。おかげで、活発な議論が行えた、日本語を話せる/磨きたい留学生、英語を話せる/磨きたい日本人ビジネスマン、それぞれにとって、有意義な場になったとの感想も多く聞かれました。

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第三部では、立食形式の懇親会を行いました。議論の続きに熱中したり、くだけた話題に笑い合うなど、大いに盛り上がりました。

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東京には、世界181か国・地域の大使館・代表機関等が集い、150か国以上からの留学生が学んでいます。
日本から母国へ世界へと飛び立っていく優秀な若者たちとのネットワークは、日本と東京のソフトパワーそのものであると我々は考えます。

これからも、NPO法人ZESDAは、CISA、MSNと協働して「トーキョー会議」をプロデュースすることを通じて、外国人留学生らが日本の社会人と自由闊達に交流・議論できる場を提供するなど、彼らの拠点的役割、ハブ的機能を担って参ります。

関連イベント:SSAJ(在日シンガポール留学生)×ZESDA×CISA 交流会
zesda.hatenablog.com

NPO団体×プロボノ希望者向け「素敵なプロボノ、ボランティアと出会うには」の勉強会に参加しました

パラレルキャリア支援サイトもんじゅを運営している
任意団体Social Marketing Japanの主催する勉強会と懇親会に参加しました。

尚、今回、ゲストスピーカーとして、
広報コミュニケーションを専門としたプロボノNPO団体a-conから2名スピーカーをむかえて、プロボノ側から見たNPOの皆さんと良い関係を作る上で意識していることや、プロジェクトのすすめ方などをお聞きしました。

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当日は、15名以上の方が参加されました。

NPO団体を運営されている方
プロボノとして活躍されている方
・これからプロボノとして活動を検討されている方

など、勉強会のテーマに共感し、大変意識の高い方々が参加されました。

相互にコミュニケーションを重ねて、
どのようにすれば、お互いの活動を円滑にしていけるか?
NPO団体とプロボノの方との双方向の議論が交わされました。

プロボノとして活動してもらうために、どうしたら力を発揮してもらえるのか?
・活動したいと思われている方の募り方や、告知のしかたはどのようにするか?
・他のNPOはどのようにプロボノ活動されている方と、円滑なお付き合いを心掛けているのか?

スピーカーの御三方のお話をお聞きしてから、
フリーの質問タイムがもうけられました。

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その後、参加者同士の自由闊達な情報交換や意見交換しながら、
お互いに勉強会で得られた気づきや、親睦を深める貴重な機会が得られました。

今回の勉強会を通して、得られた体験としては、
わたし自身が、プロボノの定義を深く理解していなかったので、大変勉強になりました。
そして、プロボノとして、得意分野を活かしてボランティア活動されている方が沢山いらっしゃるのだなと再認識しました。

得意分野を活かして活躍できる場が日常の職場以外にあることは素晴らしいことです。
自分が携わったことがないような活動に携わったり、活動範囲をあえて広げて見ることで予想外の可能性を見つけられるきっかけにもなると感じています。

わたしは、ZESDAの活動の一つの柱でもある、「プロデュース・カレッジ」というイベント運営に携わっています。
有識者や第一線でご活躍されているシニア・プロデューサーたちを招聘した講演や、初対面同士のグループのワークショップで考案したビジネスモデルを参加当日に発表を行い、ビジネス創出のヒントを引きだすきっかけ作りの場です。

また、新たなビジネスのアイデアやニーズの蓄積をしたり、日本ならではの既存の商品やサービスの価値を諸外国への発信や連携する活動にふれる機会も得られました。

全く経験したことがない異分野に携われることが一般的なのだろうなと思いましたが、専門分野を活かして活動することもあるのだなと、別な視点を持てたことが、とても勉強になりました。

ZESDAの活動を通して得られたことは、日常携わっている会社の業務とは全く違う体験を通して、新たな自分の可能性を見つけられる場所ですし、その活動が成り立つような、相互扶助のコミュニティだなと、改めて感じました。

この学びの機会に、より円滑な運営をしていけるように、さらに発展をしていきたいと思います。
わたくしども ZESDA の活動にご興味のある方は、こちらをご覧ください!zesda.jp

Mr. Alberto LaPuz(ギャラップ・ジャパン社 ゼネラルマネージャー)より 「Discover Your Strengths! (あなたの強みを発見せよ!)」 Platform for International Policy Dialogue (PIPD) 第31回セミナー開催のご報告

PIPD(「旧大使館ツアー」)

NPO法人ZESDAは、「官民恊働ネットワークCrossover」(中央省庁の若手職員を中心とする異業種間ネットワーク)との共催、株式会社クリックネット まなび創生ラボ株式会社自由が丘パブリックリレーションズの協力により、在京の大使館、国際機関や外資系企業の職員、及び市民社会関係者をスピーカーに迎え、国内外の政治・経済・社会問題について英語での議論を通じて理解や問題意識を高める、「Platform for International Policy Dialogue (PIPD)」を開催しています。


12月10日(土)の16時から17時30分までの時間帯で開催した第31回PIPDセミナーは、Gallup日本支社のゼネラルマネージャーを務められているAlberto氏をスピーカーとしてお招きし、「あなたの強みを発見せよ!」をテーマにお話しいただきました。Gallup社は、世論調査で有名な米系コンサルティングファームであり、第29回PIPDセミナーではCEOのJim Clifton氏をお招きし「世界の職場改革~女性の大躍進~」をテーマにお話しいただいていました。

また、今回はAlberto氏がご厚意で、ウォールストリートジャーナルのベストセラーである「Strength Finder2.0」を参加者に1冊ずつプレゼントしてくださいました!この本の巻末に添付されたコードを使うと、34の特性の中から、自分の強みとなるトップ5の強みを知ることができるテストを受けることができます。また、テスト終了後には特定された「5つの強み」にさら磨きをかけていくために日々心がけるべき習慣のリストや、「5つの強み」に磨きをかけることで達成が期待できる成果についてまとめたレポートを読むこともできます。


今回のセミナーでは、「強み」を知ることがなぜ重要なのか、また、そもそも「強み」とは何を指すのか、といったことを中心的なテーマとしてお話しいただきました。

◆「強み」を知ること◆
冒頭、Alberto氏は、強みを知ることがなぜ重要なのか、説明されました。自分自身はもちろん、自分のすぐ近くにいる人や一緒に働く人の「強み」を知ることで、お互いを補完し合いながら、全体として高いパフォーマンスを生み出すチームを作り上げることができるとのことです。例えば「Command:指揮・命令ができること」は強みですが、同じ強みを持った人間ばかりが集まったチームでは、パフォーマンスを発揮しにくいが、異なる強みを持った人間を組み合わせたチームを作ることで、それぞれの「強み」によってお互いの弱点を補完するチームを作ることができるということです。

さらに、「強み」を知ることの重要性について、以下のような例で紹介してくださいました。それは、本を読むスピードが速い人と普通の人に対して速読の方法を教え、それぞれのグループの本を読む速度がどれだけ向上するかを比較する実験です。速読の方法を習う前から速いペースで読む人は、改善幅も小さいだろうという予想を覆し、そうでないグループの人々と比べて、大幅に向上幅が大きいという結果が得られたそうです。この実験は、「強み」となる資質は、そうでない資質よりも大きく伸びる可能性があるということを示していると思われます。

◆「強み」とは何か◆
次にAlberto氏は「強み」とはそもそも何なのか、について説明してくださいました。多くの人は、「強みとは、優れた身体能力や容貌といった外に現れる特徴である」と考えがちですが、Alberto氏は、「内面に宿るものである」との考えを示されました。ここで言う「内面」とは、例えば、自分自身が意識することなくとる行動や、自分自身の日々の行動の原因となる動機などであるということです。
「Strength Finder2.0」に登場する34の「強み」は、まさにこういった内面的傾向に当たるものです。これらの「強み」は、Gallup社の創業者であり心理学者でもあったDon Clifton氏が、ビジネスにおけるパフォーマンスを左右する要因を調査することを通じて特定したとのことです。例えば、年齢や経験に関わらず、売上が高いグループとそうでないグループがあり、それを左右する要因は何か、という観点から調査したそうです。

なお、どのような強みであろうとも、そのこと自体に正解も間違いもないということです。Alberto氏自身は、「Strength Finder 2.0」のテスト結果に「戦略性」や「分析思考」といった戦略コンサルタントに必須と考えられる強みがなかったことに落ち込んだこともあるそうですが、現在では「学習欲」、「最上志向」、「達成欲」、「親密性」、「責任感」という相互に関係する一貫した自分の強みにとても満足しているそうです。

◆いかにして「強み」を知り、磨きをかけるか◆
では、私たちはいかにして自分自身の「強み」を知り、磨きをかけていくべきなのでしょうか。Alberto氏は、「強み」の元となるものは、「資質(Talent)」であると説明してくださいました。ここでいう「資質」とは、鋭い頭脳や優れた身体能力のことではなく、自然に生じる思考、感覚、行動を指すということです。例えば、気軽に人に話しかけることができること、順序だった形で物を考えることができること、忙しさを求めること、そして自ら行動を起こすことなども、「資質」になると紹介してくださいました。そして、「資質」は、それを認識した上で様々な場面に適用させることを通じて、「強み」へと変化させることができるとのことです。

Alberto氏によるプレゼンテーションの途中で、「自分自身の「強み」をどうやって見つるか」をテーマに参加者がペアになって英語で議論をし、結果を会場全体で共有するセッションを持ちました。その結果、「自分自身が自然に楽しめることは何かを考える」や、「自分自身の過去を振り返る」、「自分が達成したい目的から逆算する」といった考えが紹介されました。

こうした議論の中で、Alberto氏からは、「強み」に対する両親の影響についてもコメントがありました。両親の志向や行動は、幼い頃の生活や体験に大きく影響するため、その結果として、日ごろの思考や行動、そして「強み」に対しても影響し得るということです。Alberto氏自身の「強み」の一つには「学習意欲」がありますが、これはAlberto氏の母親が教師であったことも強く影響していると感じられているそうです。

「Strength Finder2.0」のテスト結果を参考にしつつ、自分が自然と楽しいと感じるもの、自分自身の過去の行動、両親からの影響なども探ってみることで、自分自身の「強み」をより深く知ることができると思われます。

◆「強み」の文化性について◆
Alberto氏は、プレゼンテーションの中で、各国ごとの「強み」のランキングを紹介してくださいました。興味深い結果としては、リーダーに備わっているときに大きな強みと考えられている「Command: 指揮・命令ができること」が、特にアジア諸国においては下位に位置していることが挙げられます。また、日本と中国において「協調性」が上位に来ていたのも特徴的でした。

また、「Strength Finder2.0」の34の強みはアメリカで開発されたということもあり、多くの日本人が美徳して捉える特性、例えば、謙虚さ、忍耐力、及び利他性といった項目がないという指摘がありました。この点について、現在Gallup社では、「Strength Finder2.0」を各国の文化的な背景も加味した新たなバージョンを作るために内部で議論しているということでした

日本人が「強み」と捉える特性として挙げられ議論を盛り上げたのは「オタク」です。日本の製造業は細かいものを作る技術や、さらに物を小さく作る技術に優れていますが、そういった「細部への注意力」は強みなのではないか、という意見が出されました。

この点について、Alberto氏からは、自身が若かりし頃に交番のお巡りさんがとても親切だった話を紹介しながら、細部に対する注意力という意味では、製造業のみならず、サービス業においても同じようなことが言えると述べてくださいました。細部への拘りは、「おもてなし」という言葉に通じる部分もあるかもしれません。

今回は、セミナー終了後に同じ会場でクリスマス会を開催しました。

Alberto氏からはとても素晴らしいワインの差し入れもいただき、約40名の参加者とAlberto氏で、交流を深める時間を持ちました。