ZESDA's blog

グローカルビジネスをプロデュースする、パラレルキャリア団体『NPO法人ZESDA』のブログです。

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【活動報告】キッズ・マネー・ステーション主催「2017年日本の教育は、ダイジョーブ!?」に参加いたしました。

2017年1月15日、キッズ・マネー・ステーション主催のイベント「2017年 日本の教育は、ダイジョーブ!?」にZESDAスタッフが参加いたしました。
今回は三ヶ国(アメリカ、チリ、インド)の社会人、留学生からお話を伺いました。


まずは現在JETプログラムにて日本の高校で英語を教えているアメリカ出身のアレックスさんからのお話しです。

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アレックスさんはアメリカの大学で東アジアについて学習し、マネジメントについて学ぶために一橋大学に留学されました。アメリカ人の留学率は10パーセント程度とのことです。
アメリカも日本と同様に大学入学の際に、多くの学生が教育ローンを利用しています。公立大学で年間250万円、私立大学で500万円かかるとのことです。そのため教育ローンは学生にとってかなりの負担であり、平均して270万円の負債を抱えた状態で卒業する。とのことでした。

アレックスさんが日本の高校でALT(外国語指導助手)として働いた際に驚いたことは、アクティブラーニングの違い、日本の学生が議論をほとんどせず、受け身的に授業を受けていたこと。とのことでした。

最後にアレックスさんから日本の言語教育へのアドバイスとして「アウトプットの機会を増やし、トライアンドエラーの繰り返しを受け身的授業から抜け出さないといつまでも自分の意見を話せるようにはならない。」とのことでした。


続いてチリ出身のマリセラさんです。

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マリセラさんは2009年に高校のエクスチェンジプログラムで来日されました。チリの大学に入学しましたが再び日本の早稲田大学に入学されたとのことです。
チリでは高校卒業まで同じ学校のため、同級生同士はとても仲良くなりフレンドリーな関係であるが、日本にはそれ程フレンドリーさがないとのことでした。
学費は高校までは無料。専門学校または大学は学費が必要なるため、ローンや自分でアルバイトなどしながら払うか、奨学金などを利用する。とのことです。

チリの大学では毎週テストがあり難しい。日本の大学は入るのは難しいが、入ってからは就活に時間を掛け、教育には目がいかない現状がある。
大学で経営学を学んだが、社会に出たら営業職に就いたりと、専攻と関係ない仕事に就くことが日本では多くあるが、チリでは大学で学んだことと仕事が一致するため(テクニカルスクール、プロフェッショナルスクールの充実)勉学に一生懸命である。とのことでした。

日本の教育へのアドバイスとしては「英会話をもっと授業に入れるべきである。日本人は英語を書くのも読むのも得意だけど、実際に海外に行った時に話せない。(チリでは幼稚園から英語教育が始まる)また、日本の部活動は練習、上下関係など厳しすぎる。ストレスがあり会話に支障が出てくるため、萎縮してしまい限られたコミュニケーション能力しか身につかない。」とのことでした。


続いて、インド出身のランバリ・カールティックさんです。

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カールティックさんは東京外国語大学にて1年間日本語を勉強して東京工業大学に入学されました。
色々と課題活動をこなすことが好きで、新しいことにチャレンジするのにやりがい感じている。趣味はクリケットやダンスなどであり、さらに質を高めるために練習中。とのことでした。

インドの学校では年に3回演劇など観劇し、その後生徒同士で「なぜその役が好きか?」などディスカッションをする授業や、イーラーニングに力を入れ視覚的に分かりやすい授業が行われているとのことです。

また、インドの高校ではボールド(カリキュラム)があり「国際ボールド・国立ボールド・州ボールド」と別れ、それぞれ教育内容が違うとのことです。
国際ボールドが科目数が1番多く、グローバル人材を育成するため応用力が鍛えられるとのことです。留学では国際ボールドの方が成功しやすい。とのことでした。

日本人へのアドバイスとしては「もっと課外活動に力を入れて視野を広げるべきだ。」とのことでした。


最後にキュリオ・ジャパン代表取締役の今西さんよりお話がありました。


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キュリオ・ジャパンさんでは日本の名門大学に通う優秀な留学生を子供たちと自宅で遊びべる「グローバルシッターサービス」や「親子留学」の斡旋などをされているとのことです。
異文化コミュニケーション、多様性、英語教育など、日本のグローバル化に必要な教育は、早ければ早いほど良い。そのためにその環境を作ることが大切である。と仰っていました。

私たちZESDAでも留学生や日本で働く外国籍の方と関わることが多いですが、皆さんから同様の意見を聞くことが多いです。
教育のシステムを全て変更することは難しいですが、学校とは別の場所でも子供たちや学生が早い段階から、異文化に触れ、学んだ英語を活かせる場が増えるといいのと思いました。


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今回のイベントでも貴重なご意見をたくさん伺うことができました。ZESDAの今後のイベントを企画する際に参考にさせていただきたいと思います。
また、新たな出会い、繋がりも増えました。関係者の皆様、ありがとうございました!