ZESDA's blog

グローカルビジネスをプロデュースする、パラレルキャリア団体『NPO法人ZESDA』のブログです。

プロデューシング・システムを創ることで、日本経済の活性化を目指す、NPO法人ZESDAのブログです。


スリランカアーユルヴェーダ体験記④

ZESDAブログをご覧のみなさま

ロンドン支部長の松枝薫(まつがえかおる)です。

本日は前回の続き、

~実際の施設で受ける施術内容~

体質の見極め
身体に溜まった毒素の排出
体質に合った食事

の2.身体に溜まった毒素の排出についてお話します。

2. 身体に溜まった毒素の排出
オイルマッサージで毒素を排出します。マッサージのために特別にドクターにより調合されたオイルを頭、首、腕、足、または体全体にセラピストによるマッサージで、しみ込ませていきます。基本的には同性のセラピストがつきます。


アーユルヴェーダ医師のDr. イノカ。常に患者の様子を気にかける姿が印象的でした。私も2週間目から訳あって普通の人よりもお世話になることになります。。


施術開始から3日目くらいから、肩口や足から、2週間目には背中からどんどん発疹が続々と出てきて、これには本当に驚きました。

慌ててドクターに知らせると、「身体に溜まった毒素が出てきているだけだから問題ないですよ。」と言って発疹を収める塗り薬を出してくれました。全員がマッサージを受けて発疹が出るわけではなく、自分の場合は敏感肌と言われたので、普通の人よりも多く出ていたようです。



▲マッサージを開始してから5日目の様子。腕から赤い斑点のようなものが出てきます。痒みはありますがドクターから出される薬を塗ることで痒みは収まっていきます。(もちろんずっと残る訳ではなく後に消えていきます^^:)


また、首の右側からもマッサージ後に痛みが出てきました。これも、毒素が痛みのある箇所から排出されているからだとのこと。パソコンをタイプする際や、また緊張している時は常に右首の方に力が入っていることに気づきました。普段知らない内に疲労が蓄積されているところは、自然と毒素が溜まっている場所のようです。身体は本当に素直だなぁと気付かされました。


次回は3.体質に合った食事についてお話します。

スリランカアーユルヴェーダ体験記③

ZESDAブログをご覧のみなさま

ロンドン支部長の松枝薫(まつがえかおる)です。

前回は、数千年前の歴史や偉人が出てきたり、少々難しい話になってしまいましたが、アーユルヴェーダの施設にいざ行ってしまえばそんな難しいことは知らなくても大丈夫です。ただアーユルヴェーダドクター(国家資格保持)の言うままに、オイルマッサージを受け、施設で出される健康的な自身の体質に合った食事を食べ、早寝早起きをし、朝にヨガもすることになりますので、自然と体が「自分本来の状態」に戻っていきます。


▲毎朝必ず出てくるフルーツの朝食。別名緑の島とも呼ばれるスリランカは自然が多くフルーツも多様。写真はパパイヤとバナナ。


アーユルヴェーダ 驚きと気づき~では、アーユルヴェーダとは何なのかを大まかにご説明させていただきましたので、次はアーユルヴェーダ施設で何をするのかをお話しいたします。実際の施設で受ける施術の内容ですが、大きく下記3つに分類されます。


1. 体質の見極め
2.身体に溜まった毒素の排出
3. 体質に合った食事


今日は1.体質の見極めについてお話します。


1. 体質の見極め
ドクターによる、脈診と幾つかの質問で体質が見極められます。
驚くべきことに、ドクターは脈診と幾つかの質問でその人の体質や考え方の癖、昨日良く睡眠が取れたかどうか、リラックスしているかどうかなどを全て読み取ってしまいます。

~ドーシャの話~「ドーシャ」とは「カパ(水)」、「ピッタ(火)」、「ヴァータ(風)」の3つで成り立つ生命エネルギーのことです。
健康バランスが良い時は「ドーシャ」のバランスが取れていますが、このバランスが崩れると体調を崩すことがあります。
ヴァータ、ピッタ、カパ、誰しもが優位なドーシャがあります。
(ご興味のある方はこちらから診断できます。)
アーユルヴェーダ 体質チェック
アーユルヴェーダライフ  URL:http://www.ayurvedalife.jp/より

出典:Yoga Journal


私の場合だと、ピッタカパ体質。中肉中背。火には、光と熱の性質がありますので、「熱さ」や「鋭さ」、「軽さ」や「流動性」などの特徴を持っています。ピッタが過剰になると、完璧主義になりイライラしてしまうこともあるとのことで、多分当たっています。

次回は2.身体に溜まった毒素の排出についてお話します。

スリランカアーユルヴェーダ体験記②

ZESDAブログをご覧のみなさま

ロンドン支部長の松枝薫(まつがえかおる)です。

本日はアーユルヴェーダの歴史についてお話したいと思います。


アーユルヴェーダとは?~
日本では美容系の雑誌等で紹介されているようですので、オイルを使った若返りマッサージやヨガの一部?のように思っている方もいるのではないでしょうか。



施術後にはこれらの効果もあるので、上記の解釈は必ずしも間違っているわけではないですが、アーユルヴェーダとは、一般的にサンスクリット語で「生命」「寿命」を表す「アーユル」と、「科学」を意味する「ヴェータ」で、つまり「生命の科学」ということになります。現地のアーユルヴェーダの医師はもう少し深い言葉で、「Longevity(長寿) of Science(科学)」と言っていましたので、「長寿の科学」とも言えますし、マッサージよりも深い何かがあることは間違いないでしょう。


アーユルヴェーダ施設に植えられている植物。朝露や雨上がりが特に綺麗で癒されます。


アーユルヴェーダの歴史~
インドのブラフマンヒンズー教で宇宙の最高原理とされる)がインドの神々に口伝し、聖なるヒマラヤに集まった聖者達が口伝された内容を編纂したものといわれ、現存する伝統医学の中で世界最古だと世界保健機構(WHO)も認めています。

(紀元前3000年ごろ、インダス川流域で高度な文明が存在していたモヘンジョ・ダロの遺跡から、アーユルヴェーダの薬として使われたものが出土していた)。また、三蔵法師、お釈迦様(ゴーダマシッダールダ)なども学んだとされており、特にお釈迦様はアーユルヴェーダに詳しく、相談に来た人の病気を治し、悟りを開くために活用していたともされています。各国の仏教伝来と共に世界へ伝わり、日本でも奈良の正倉院アーユルヴェーダの薬草やスパイス、種々薬草帳が保存されているとのことです。実はアーユルヴェーダは日本人にとって、とてもゆかりがあるものなんです。


さて次回はアーユルヴェーダ体験についてお伝えしていきたいと思います。

スリランカアーユルヴェーダ体験記①

ZESDAブログをご覧のみなさま

ロンドン支部長の松枝薫(まつがえかおる)です。

今後定期的にこのブログにて、イギリスでの日常生活の様子、イベント、
また現地で出会ったユニークな方々を紹介させていただきたいと思います。


と言いながらなんですが、今回はロンドンの話ではなく、スリランカアーユルヴェーダ(インド発祥の伝統医療で約5000年の歴史を誇る)についてお伝えさせていただきたいと思います。このスリランカでの体験は、ZESDAの活動の地方創生、医療システム勉強会にも参考にできるところが多く、また日々の身体の不調を感じている方、仕事のパフォーマンスを上げたい方にも有効であると体感しましたので、ぜひご覧になってみてください。

~なぜ、スリランカ アーユルヴェーダ?~
かねてから個人的に興味のあったスリランカアーユルヴェーダを3週間受けに行ってきました。アーユルヴェーダはインド発祥の医療ですが、スリランカアーユルヴェーダを受けに行った理由は、近年インドのアーユルヴェーダは患者に必要がない治療を行う施設もあり、治療自体が硬直化していると伺ったので(もちろん適切に治療を施す施設も多くあるとと聞いています)、より外国人向けに柔軟に対応をしてくれると聞いたスリランカに行くことにしました。スリランカは基本的には仏教徒の国ですので、ホスピタリティも高く温和で親切な方が多くいました。


▲訪れたスリランカアーユルヴェーダの施設。自然溢れる建物と夕日が非常に美しく心身ともにリフレッシュできる

そもそもアーユルヴェーダって何?という方も多くいらっしゃると思いますので、次回はアーユルヴェーダの説明をさせていただきます。お楽しみに。

Dr. Nancy Snowより 「世界に対して日本のことをもっと伝えていくためにはどうしたらよいか? 」 Platform for International Policy Dialogue (PIPD) 第37回セミナー開催のご報告

NPO法人ZESDAは、「官民恊働ネットワークCrossover」(中央省庁の若手職員を中心とする異業種間ネットワーク)との共催、株式会社クリックネット まなび創生ラボ の協力により、在京の大使館、国際機関や外資系企業の職員、及び市民社会関係者をスピーカーに迎え、国内外の政治・経済・社会問題について英語での議論を通じて理解や問題意識を高める、「Platform for International Policy Dialogue (PIPD)」を開催しています。


7月14日(金)7時30分より開催された第37回PIPDセミナーは、広報外交の研究者で、京都外国語大学の教授のDr. Nancy Snow氏をお招きし、“How Japan Can Better Tell Its Story To The World.”というタイトルでお話し頂きました。
スノー博士の近著、「JAPAN’S INFORMATION WAR」のオーサートークの後、博士が用意した問いをもとに、参加者同士でディスカッションを行い、とてもインタラクティブな会となりました。
「JAPAN’S INFORMATION WAR」には、日本が自国について世界へ発信し、より深く世界と関わっていくためのアイディアが綴られているそうです。「WAR」という言葉は「戦争」というよりも、中国、韓国、東南アジア諸国との「競争(competition)」をあらわしているそうです。

スノー博士は、日本はアジアのライバルたちの間でより突出した存在であることをブランディングする必要性を訴えていました。また「WAR」という表現は、博士の代表作である「Information War(邦題:情報戦争)」に引っ掛けて採用されたそうです。

次に、民間人による”story telling(物語を伝える)”の大切さについて博士は訴えました。現・安倍内閣は世界に対し”Abenomics”や”Womanomics”など日本を印象付けることに一定程度の成功を収めたが、まだまだ世界での存在感はそのポテンシャルに比べるととても小さい、安倍首相の伝える日本のみが先行しそれ以外の日本の魅力が世界に届いていないと訴えました。
世界が知りたい『物語』は、それぞれの地域や人が作り出す実感に溢れた話や、一人ひとりの国民が語る日本のことであるとのことです。より世界に日本を印象付けるためには、国際的に活躍できる日本人を増やすとともに、日本の魅力を語れる能力を育てることであると述べられました。

以上の問題意識を元に、”What are Japan’s stories to the world?( 世界に伝えたい日本の『物語』は?)” “What are the most prominent Japanese values?(日本の最大の価値とは?)”という問いが観客に投げかけられました。
4~5名の小さなグループに別れ話し合い、内容を共有しました。日本の魅力は「平和」や「安全性」、トヨタに代表されるの「カイゼン」というマインド、新幹線の清掃員の無駄のない仕事ぶりなどが挙げられました。

トヨタや新幹線の事例は理想的なマネジメントとして世界でも高く評価されているが、いずれも日本人が自ら気づいたものではなく、他の国から指摘されて知ったものであるという意見も出されました。
これらの議論を受けて、スノー博士や会場からは、日本での快適な生活から離れ、外国へ行くことの必要性、英語でのディスカッションやダイアローグ、プレゼンテーションの機会を持つ重要性が共有されました。

会場にご協力頂いた株式会社クリックネット様にこの場を借りて、御礼を申し上げます。
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