ZESDA's blog

グローカルビジネスをプロデュースする、パラレルキャリア団体『NPO法人ZESDA』のブログです。

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地方創生!長野県川上村をプロデュース!ZESDA隊員訪問ルポ〜第二弾:川上村ってどんなところ?〜

〜あらすじ〜
我々ZESDA隊員6名はZESDAの副理事長である西尾さん(本職:農林水産省)の様子を伺うため、また「地方創生」の具体的な取組を視察するため西尾さんが赴任する長野県川上村へ。到着した川上村はたくさんの山や自然に囲まれていて空気がとてもおいしい。これから西尾さんが川上村を案内してくださるそうです。我々隊員の川上村視察が始まります。

車に乗り込む西尾さんと我々隊員の写真です。赤い羽織の方が西尾さんです。

車に乗り込んだ隊員に西尾さんは話しかけます。

西尾さん(運転手):「みなさん驚くかもしれませんが、この村にはコンビニはありません。」
隊員:「ええ、そうなんですか?考えられない、、」
西尾さん:「なんでほら、そこのスーパーでみんな買い物をします。」
隊員:「え、一つしかなかったら混みそうだけど、あでも人少ないからそんなになのかな。」
西尾さん:「そうですね。あとこの村には信号が一つしかないんですよ(笑)」
隊員:「!!!!」
西尾さん:「それに信号は実際にはほとんど使われていないんです。使われるのは子供たちに信号がどんなものなのかを教えるときだけ。だから信号は小学校の前にあるんです。」
隊員:「信号が教育目的だけに使われるなんて、、信じられない、、」

ここで川上村についての詳しい情報です。
川上村は、長野県の東端、八ヶ岳山麓に広がる高原地帯の村です。標高1300mにもなるため、夏場でも冷涼な気候を活かしたレタスや白菜などの高原野菜の生産が盛ん。特にレタスは年間を通して生産量が日本一!日本のレタス全体のなんと8割のシェアがあります。農家の平均年商が2500万円以上にもなり、「奇跡の村」と言われたりもします。朝の市場出荷に間に合わせるため、夜中から投光機の下で収穫する風景はとても幻想的なのだそうです。

なるほど、行く先々でレタスの大農園が広がっているのをみると納得がいきます。
誇張は抜きにして、北海道とかアメリカの農園を彷彿とさせるほどの規模感。とても壮大で、眺めていてとても清々しいです。

西尾さん:「実はこの村では外国人実習生をたくさん受け入れています。ほら、前にいるトラックに乗っている2人組いるでしょう。あれはおそらくベトナム人ですね。彼らは日本の農業のノウハウを学びに日本に来て働いてます。」

「外国人技能実習制度(注1)」と呼ばれるこの制度は、日本政府が諸外国の青壮年労働者を一定期間産業界に受け入れて、産業上の技能等を修得してもらうという制度。技能実習生へ技能等の移転を図り、その国の経済発展を担う人材育成を目的としている、のだそうです。
注1.外国人技能実習制度とは | 外国人技能実習制度の円滑な運営を支援 | JITCO - 公益財団法人 国際人材協力機構(旧:国際研修協力機構)

川上村では平成15年から技能実習生の受け入れを開始し、年々その数が増え、2年後には167人、10年後の平成25年には最大の851人の実習生を受け入れたとのことです。(参考:川上村の「現地視察資料」)

西尾さん:「積極的に受け入れているのはいいことなのですが、いろいろ問題もあるんですよ。働くのが嫌になったのか逃亡する人も少なくなくて。この問題は大きな話題になって、日弁連や米政府から強い批判を受けていますが、川上村としても非常に深刻な問題として真剣に対応しています。雇う側と実習生のコミュニケーション不足はじめ、様々な原因があると思いますが、もっとよく調査していく必要があると思っています。受け入れがさらに増えることを考えると、今後ともしっかりと向き合っていかなければならない課題ですね。」

制度は生涯に一度しか利用できず、実習生は最長3年働くことができる。しかし、川上村ではレタスの栽培から収穫までの期間(4月から10月)に労働期間が限られ、実習生はわずか6ヶ月で実習を終えて母国に帰らなければなりません。こういった滞在期間の短さも問題の一要因として挙げられるのかもしれません。

車は山なりな坂を登りはじめ、進むにつれて標高がますます高くなっているのを感じます。しばらくすると道が平坦になり、いくらか進んだ先で停車します。

西尾さん:「ここが川上村の東端です。少し降りてみましょうか。」

駅よりもさらに高い山間部に来ていたため、外に出るとさらに肌寒く感じました。降りた先正面には一面にレタス畑が広がっています。こんな感じです。

レタス、レタス、そしてレタス。

通常のレタスとサニーレタスの色の変化がとても美しいです。

レタスをよくみると、売られている通常のレタスと比べて大きく、葉の枚数が多いです。

なんて立派な農園、そしてレタスなのでしょう。そう感心しているとふと、頭にいくつかクエスチョンマークが浮かびました。
こんなに農業が発達して潤っている村に、なぜ西尾さんは「地方創生」の一環で赴任しているのでしょうか。また、西尾さんは具体的にどんなことをしているでしょうか。
西尾さんの思い描く今後の地方創生とは。

第三弾へとづづく。
以下、第三弾のリンクです。
zesda.hatenablog.com